天皇陛下は19日、皇居・御所で、バルト3国の一つであるラトビアのリンケービッチ大統領と会見した。リンケービッチ氏は大阪・関西万博でリトアニアとの2国で共同運営する「バルト館」で20日にある「ナショナルデー」のイベントのため来日した。
宮内庁によるとリンケービッチ氏は、「バルト館を通じて日本との相互理解が深まることを期待しています」と述べ、陛下は「イベントの成功を祈っています」と応じた。
ラトビアには2007年に天皇、皇后時代の上皇ご夫妻が訪れている。クラシック音楽に親しみ、自身もビオラを弾く天皇陛下は「ラトビアから演奏家や指揮者ら有名な音楽家がたくさん出ているのはなぜでしょうか」と質問。リンケービッチ氏は「歌と踊りの祭典が4、5年に1回行われ、子どものころから音楽に触れる機会が多いのです」と答えたという。
陛下は皇太子時代の2017年11月、ラトビア出身の指揮者アンドリス・ネルソンス氏が音楽監督を務める米ボストン交響楽団の公演を鑑賞。2018年2月にはラトビア出身のバイオリン奏者ギドン・クレーメル氏のコンサートを、いずれも東京で鑑賞している。